血糖値が高くなって糖尿病系の診断を受けると、まずは食事のことを言われます。
その次にはなるべく身体を動かして運動してくださいと言われます。
特に肥満がセットになっている、わたしのようなパターンは、体重のことをかなりキツく注意されてしまいます(汗
ですから、食事を考えて痩せればなんとかなるんじゃね?と思ってしまいますが、加齢のことも合わせて考えると、運動で血糖値が下がるメカニズムがとても重要になります。
筋トレをガッツリやっていない限りは加齢で筋肉の量が減ることを考えれば、ベースになる糖の代謝性能が落ちることになりますからね。
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目次
そもそも糖の代謝とは?
炭水化物に含まれている糖質は、口や腸で分解されてブドウ糖になります。
このブドウ糖が小腸から血液中に入り全身に運ばれていきます。
このブドウ糖は一部は肝臓でグリコーゲンに変換されて貯蔵され、筋肉に運ばれたブドウ糖は筋肉に取り込まれてエネルギーに変換されます。
肝臓と筋肉で使われて余ったブドウ糖は脂肪組織に取り込まれて脂肪として体に蓄積します。
つまり3つの代謝方法があるということですね。
- 肝臓でグリコーゲンに変換されて貯蔵
- 筋肉は運ばれてきたブドウ糖を取り込んでエネルギーに変換
- 余ったブドウ糖が脂肪として蓄積
この一連の変換作業が糖の代謝と言われるものですが、これに異常があると血液中にブドウ糖が残ったままになり、糖尿病に直結してしまうわけですね。
運動と糖の代謝の関係性
運動が糖の代謝に良いとされるのは、3つの代謝方法のうち、筋肉によるエネルギーへの変換が関係しています。
この筋肉による糖の代謝は、「GLUT4」という物質が重要な役割をしています。
「GLUT4(グルットフォー)」はブドウ糖を筋肉に取り組むために必要な物質と言われています。
糖の代謝と言うとインスリンのことばかりを考えてしまいますが、ブドウ糖を直接筋肉に取り込むのは「GLUT4」なんだそうですよ?
インスリンは筋肉にブドウ糖が運ばれてきたことを知らせるだけなんですって。
インスリンからのお知らせを受け取った後、「GLUT4」が出動してブドウ糖を受け取るイメージですね。
ですから、インスリンがどうのっていう問題も、もちろんあるんですが、「GLUT4」がしっかり筋肉にあるかどうか?という問題がかなり大きいことが分かります。
この「GLUT4」を増やすために運動が必要だと言われているんですね。
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GLUT4の特性
筋肉による糖の代謝にとっても重要な役割を担う「GLUT4」ですが、この物質には1度増えると3日間保たれるという特性があるそうです。
ですから「GLUT4」だけにフォーカスすると1日おきの運動でも十分なことになりますね。
毎日続けられなかった・・・と落ち込んで運動をやめてしまうよりも、少しは効果があると思って、あきらめずに継続することがとても重要ですね。
血糖値と運動の関係まとめ
糖が筋肉で代謝されるメカニズムは、
- インスリンがブドウ糖が来たことを知らせる。
- GLUT4が筋肉から出てくる。
- GLUT4がブドウ糖を取り込む。
ということです。
ですからインスリン抵抗性が高くなっていて、インスリンの効きが弱くても、GLUT4が多ければその分を補う可能性が高いと言えます。
この「GLUT4」を筋肉にしっかり準備するために、運動が必要なんです。
決して肥満を解消して、その結果血糖値が下がる・・・という意味ではなく、運動そのものにも血糖値コントロールの意味がある!ということですね。